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Posted by あしたさぬき.JP at

2008年06月11日

音の風味。

蒸し暑くなってきました。梅雨本番というところなのかもしれませんが、意外に雨の日が少ないので、今年も水不足が危惧されるのかもしれません。
さて、私の使っている楽器はセルマーのスーパーアクションモデル80シリーズ2という長ったらしい名前が当時の正式な機種名です。この楽器、以前も書いたように少しずつマイナーチェンジはしているものの、基本的には現行機種です。私の楽器自体は、既に購入してから20年以上が経過しています。新しい楽器も欲しいのですが、修理代さえ出すのに困る現在ではとてもじゃないですが、新しい楽器を買うことなど夢の世界です。
 私の楽器は決して飛びぬけて高級なわけでもなく、特に選んで買ったものでもなく、手入れが行き届いているものでもありません。でも、何者にも変えがたい愛着があります。他の人にとっては塗装の剥げたボロボロの楽器でも私にとっては一番最初に手に入れた思いのある楽器でもあります。(←それならもっと大切に使えよ、と言われそうですが。)丁度、愛着を持って穿いているジーンズがボロボロになって味が出る様に、私の楽器も私風の味が出ているのかもしれません。ビンテージの領域になるというよりは、私の楽器はただの中古楽器と化していますが。
 そこで今日の一枚です。




スピリッツ/中村均一
中村 均一 (saxophone)、白石 光隆 (piano)、
谷野 響子 (violin)、宮本 薫 (violin)、
徳高 真奈美 (viola)、永山 利彦 (cello)
Meister Music(マイスター・ミュージック) MM-1073

このCDは先日紹介したアルモSQのリーダとしても活躍しているサクソフォニスト、中村均一氏によるアルバム第二弾です。楽器にしっかりと息を吹き込んでよく歌う演奏は中村氏の持つ「風味」ではないかと思います。しなやかに響く音楽が心地よく聴きやすいと思います。。グレゴリアン・チャントや、「ジーン・ハーローの墓碑」がフルートではなく、サクソフォン+ヴァイオリン+ピアノの作曲当時のオリジナルの編成で録音されいるのも魅力的です。全編を通して、音楽が喚起する様々な感情をテーマ「記憶」「喜び」「望郷」「苦悩」「愛」といったキーワードで小品が集められています。
 前回のアルバム同様、アルト、ソプラノの演奏が聞けますが、今回のアルバムは伴奏に弦楽四重奏を取り入れるなどの試みもあり、前回よりもさらに「歌」を感じる一枚です。中村氏の中村風味の音楽も素晴らしいく、いい意味でソリッドな音色でしなやかに歌い上げる音楽は絶品です。
 サクソフォーンを吹く全ての方に、そして、クラシカルなサクソフォーンを聴いてみたい方に、また、上質のムード・ミュージックをお探しの方にもオススメの一枚です。
 

  

Posted by のりくん at 19:30Comments(0)今日の一枚

2008年06月11日

練習。

今日は曇り空、そして雨模様の一日となりました。
 さて、最近、土曜日は夕方から高松ウインドシンフォニーの練習、そして日曜はダッパーサクセーバーズのアンアンブルの練習、というスタイルが定着しつつあります。たまたま先日の日曜に何もなく、ぽっかりと開いた日がありましたが、何にもすることが思い浮かばず、ボーっとして一日が過ぎていきました。
先日、練習の時にリードを割ってしまいました。また選びなおさないといけないのですが、私はアルトサックスでバンドレンのトラディショナルの4番のリードを使っています。わからない方には意味不明の暗号になってしまいます。スミマセン。
身の回りにあまり4番のリードの愛用者が居ないのでちょっと寂しい気分ですが。
 リードを選ぶ作業をしなければなりませんが、練習がただでさえ、出来ていないので、リードを選ぶよりも、練習する時間を虎鳴ければならないのかもしれません。それでは、今日の一枚です。




アルモ・サクソフォン・クヮルテット/フランスのエスプリ
中村 均一(Soprano)、遠藤 朱実(Alto)
松雪 明(Tenor)、栃尾 克樹(Baritone)
Orange Note (マイスターミュージック)ON-3013

このCDはアルモの3枚目に当たるアルバムです。タイトルどおり、フランスの作曲家による弦楽4重奏曲 (ドビュッシー)、組曲「ドリー」より (フォーレ)、サクソフォン4重奏曲 (ベルノー)の曲目が収録されています。ベルノー以外はアレンジ物で、ベルノーの作品のみサクソフォーンようのオリジナル曲です。この、ドビュッシーの曲は弦楽の演奏でもよく耳にしますが、弦楽器に近い響きがするとされているサクソフォン・クヮルテットでも、作品として仕上げるにはかなりの技術と工夫が必要な曲です。また、「ドリー」組曲は私も、同じ楽譜を手に入れて演奏したのですが、なかなか、上品で、軽やかな演奏にならない上、響きを作るためのピッチコントロールや、調による曲の捉え方が難しく、苦労しました。ちなみに私の演奏はボロボロでした。(泣)ドビュッシーは、海外のオーレリア・サクソフォーン・クヮルテットなども演奏していますが、私は、緻密さと、丁寧さ、上品さではアルモの演奏を取ると思います。ただ、少し曲を冷静に見つめすぎている感じもあるので、その点はオーレリアの演奏も捨てがたい気がします。
 しかしながら、演奏はアルモらしい、しなやかで上品な表現、きっちりとした技術に裏付けられた演奏なので、素晴らしいものです。
 サクソフォーンを吹く全ての方、フランス近代の音楽をサックスで聴いてみたい方、ドビュッシーがお好きな方にオススメの一枚です。

  

Posted by のりくん at 06:40Comments(0)雑感