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Posted by あしたさぬき.JP at

2008年06月22日

収まりきらない。

 さて、私は滅多に旅行にいきません。国内で一番長い旅行は5泊6日、しかも、資格取得のためにスクーリングに言っただけです。私は、元来出不精のところが有るので、旅行もめんどくさいと思っている方です。当然、海外旅行も行ってみたいとは思いながらも、今まで一度も行ったことがありません。でも、海外旅行が好きな人でも、帰ってくる度に「やっぱり我が家が一番」とつぶやいている人も少なくないような気がするのですが、それは、私の勝手な思い込みなのでしょうか。
 さて、5泊6日のたびの時に、不慣れなパッキングをしたのですが、下着をはじめとした着替えなどを詰めなければなりません。もうちょっと長い一週間とかを超えるようなものだと、着替えを宿泊先で洗濯とかする気になるのかもしれませんが、5泊という微妙な日程なので、やはり、全部着替えを持っていこうと思い、詰めてみました。
 ところが私は大きなバッグを持っていないので、バッグに収まりきらないという事件が発生しました。私の持っているのは3WAYバッグなのですが、容量が20リットル足らずしかありません。ネットで検索しても、この容量で行けるのはせいぜい2泊までです。そこで…圧縮袋を採用しました。荷物がかなり減りはしましたが、それでもまだパンパンです。おまけに旅行の目的がスクーリングなので、教科書や参考書も持っていかねばなりませんでしたので、別のショルダーバッグも用意。
 荷物が収まりきらず、どうにもならない状態になってしまいました。 考えて解決方法として、荷物を先に別便でホテルに送ってしまうことを選択しました。到着日指定で送れば、何とかなりそうです。それにバッグ買うよりも安いし、何より行きの荷物が減らせます。これはちょっと名案。早速別のバッグに4日分だけパッキングしてクロ○コヤマトで送りました。1日分は、もし、到着が遅れても大丈夫なようにという保険の意味をこめて自分で持っていきました。本当は行ってからが一番大変だったのですが。
 さて今日の一枚です。




チェリビダッケ・エディションVol.1 NO.11
チャイコフスキー/ロメオとジュリエット
バルトーク/管弦楽のための協奏曲
指揮:セルジュ・チェリビダッケ
ミュンフェン・フィルハーモニー管弦楽団
東芝EMI TOCE-11611

このCDはチェリビダッケ指揮によるチャイコフスキーのロメオとジュリエット、バルトークの通称「オケコン」を収録したもの。
バルトークは日本人にまだまだ馴染みが薄い作曲家かもしれませんが、近年、日本でも様々な曲が取り上げられています。この、管弦楽のための協奏曲は、ナチスから逃れるため1940年、アメリカへ亡命したものの、アメリカではバルトークの音楽は理解されず、また白血病にも冒されるなど苦しい生活が続くなか、そのような窮状を見かねたボストン交響楽団音楽監督のクーセヴィツキーが委嘱。2ヶ月足らずで完成されたものです。
「管弦楽のための協奏曲」という作品名から分かるように、オーケストラのひとつひとつの楽器を独奏的に扱ったつくりになっています。5楽章で構成されており、第1楽章「序奏」、第2楽章「対の遊び」、第3楽章「悲歌」、第4楽章「中断された間奏曲」、第5楽章「終曲」というタイトルがつけられています。
 このチェリビダッケの演奏はライヴ録音にもかかわらず、完成度の高い演奏で、一音一音を確認するかのような、まるで音に魂や愛情を込めるような遅いテンポでよくコントロールされたものになっています。緻密で濃厚な演奏で、空間的な奥行きスラ感じられる演奏です。オーケストラ全体が一つの楽器として響く感があって、表情豊かに歌われています。(第3楽章などはさすがに遅すぎな気もしなくは無いのですが。)
 チャイコフスキーの通称「ロメジュリ」はゆっくりとしたテンポで濃厚に歌い上げられていて、もう本当に凄いというか凄まじい演奏です。指揮者もオケも聴衆も完全燃焼した感覚が伝わってきます。ロメオとジュリエット、二人を取り巻く登場人物の心象風景が見事に描きだされた名演です。はじめ聴いたときにはテンポのあまりの遅さにギョッとしたほどですが、聴いていくと音楽に対する真剣さと、大きく描き出された絵画のような演奏を感じることが出来ます。クライマックスに向けてオケもティンパニーなど、マレットが折れるのではと心配するほどの強打で熱演です。(笑)
 チェリビダッケという人はとかく異端児扱いされがちな人ですが、近年、死後になって録音が様々発売され、再評価されています。なかなか、既存の音楽性には収まりきらない、真摯で壮大で有りながら、顕微鏡レベルのような緻密な音楽を作り上げているように思うのは私だけでしょうか。
 バルトークがお好きな方、普通の演奏とは一味違ったチャイコフスキーの「ロメジュリ」をお探しの方にオススメの一枚です。
  

Posted by のりくん at 17:57Comments(0)今日の一枚