2008年12月19日

木管楽器のアイデンティティ。

さて、何度も書いているように、私はサクソフォンという楽器を趣味で演奏しているのですが、この楽器、木管楽器か金管楽器かといろいろな人に尋ねてみると、ほとんどの方から「金管楽器」という返事が返ってきます。
まあ、純粋に金属で、ほとんどの部分が作られているので、金管楽器と思われるようなのですが、実は分類上は木管楽器。
まあ、小難しいっことを言えば色々な点があるのですが、木管楽器である大きな理由はクラリネットと同じようなリードを使って発音することと、管体に穴が開いていて、それを塞いでいくことによって音程を変えるという点で木管楽器に分類されています。昔木で出来ていたのかというと、そんなこともなく、出来た当時から金属で作られた楽器です。
まあ、木管楽器であろうが金管楽器であろうが楽器には違いがないのですが。
そこで今日の一枚です。



木管楽器のアイデンティティ。


このCDはフィリップ・スパークの比較的最近の著名な作品を集めたもの。ポートレイト・オブ・ア・シティー、シャロム!、カレイドスコープ、フォー・ノベル・トゥルース、宇宙の音楽、といった曲が収録されています。
ところで、このCD、純粋にブラスバンドの演奏です。ブラスバンド、金管バンドです。つまり金管楽器と打楽器のみの編成。木管楽器は登場しません。スパークの曲は、金管バンド用に書かれたものを作曲者自らが、吹奏楽版に編曲して新たに出版することも良くあります。
最後に収録されている、「宇宙の音楽」は吹奏楽版に編曲され、私も高松ウインドシンフォニーの定期演奏会で演奏した経験があるのですが、木管楽器にとってもかなり高い技術力を要求されます。しかし、この演奏金管のみで、十分な表現で、木管楽器が本当に必要なの?と思わせるほど。
イギリスなどでは金管バンドの演奏が盛んでこういったスタイルの演奏のコンテストなども盛んに行われているようです。木管楽器のアイデンティティはいずこへ…。
金管バンドによるスパークの作品を聞いてみたい方にオススメの一枚です。


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