2008年10月09日

災害と民族。

台風がボチボチ来ている様子なのですが、水不足が解決されることなくきています。
 しかし、台風が来るといって喜んでもいられません。大きな被害をもたらすこともあります。やはり、被害がわが身に来ないと思うと、ほっとしてしまいまうのは事実ですが、被害にあわれた方にとっては深刻な問題です。よく、飛行機事故などで、「日本人乗客はいない模様です。」という言葉を聴いたときにほっとするのと同じなのかもしれません。私は小さい頃から、喜びの表現が隠しきれないようにその言葉を言う人たちが、疑問であまり好きではありませんでした。日本人でなくても、日本に家族がいることだってあるだろうと思うからです。自分達がよければ、という志向だとは言い切れませんが、この行為は若干ヒューマニズムの観点から見ると、人間的でないような気がします。
 民族意識などが日本人は割りと高いと言うことも聴きますが、決して日本は単一民族の国家ではなくて、昔から複数の民族が存在する国家だと私は認識しています。
 まあ、民族間の軋轢などと言う難しい話は良くわからないので、ここでは避けますが、少なくとも、台風が自分の地域を通り過ぎたからといって、喜ぶだけではいられない、ということでしょうか。
そこで今日の一枚です。



災害と民族。



20TH-CENTURY FRENCH MASTERPIECES
指揮:レナード・バーンスタイン
コロンビア・チェンバー・オーケストラ
コロンビア交響楽団
ニューヨーク・フィルハーモニック
SONY Classical  SMK 60695

このCDはバーンスタインの指揮による、20世紀のフランス作品を集めたもの。
レナード・バーンスタイン (Leonard Bernstein)(1918年8月25日 - 1990年10月14日)は、ユダヤ系アメリカ人の作曲家・指揮者です。ピアノの演奏家でとしても活躍しました。
彼はウクライナ系ユダヤ人移民の3世としてアメリカで生まれました。このように民族的には複雑な背景を持って生まれています。
 1969年にニューヨーク・フィルの音楽監督を辞任した後に常任のポストを持たず、ウィーン・フィル、イスラエル・フィル、バイエルン放送交響楽団等様々な国や民族のオーケストラで客演として活動していました。もしかしたら、彼の複雑な民族背景がそうさせたのかもしれません。
 このCDにはフランス人作曲家の曲が詰め込まれていますが、オネゲルのパシフィック231は列車の様子を音楽で描写した面白い作品です。作曲者のオネゲルは、書斎の本箱の上に模型を置いていたほどの“機関車好き”で、曲は、蒸気機関車が発車し、すごい勢いで走り、そして停車するまでの様子を、音楽的で描いています。
ちなみに、「231」とは、前輪軸を2つ、動輪軸を3つ、そして後輪軸を1つ持った蒸気機関車のことのようです。「パシフィック」は当時、高速で走れる重機関車として知られている型の名前。まさに、目前に蒸気機関車が走るような曲になっています。列車の発車から到着まで、ほっと一息、というスリリングな曲でもあります。
 パシフィック231をはじめフランスの20世紀音楽を聴いてみたい方にオススメの一枚です。


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