2008年08月25日

ジャンルを超えて。

今日も良い天気です。日中はまだまだ暑い夏の日差しですが、 夜になると、涼しい風が入るようになりました。
 さて、昨日から「輸入盤クラシック・サクソフォーン企画」をはじめましたが、クラシックという定義にふと自分でも疑問を感じてしまいました。辞書とか引いてみても「古典的」というような意味しか書いてありません。サクソフォーンの音楽は比較的新しいものが多く、本来的に古典ではないのでしょうが音楽のスタイルが「古典的」ならばクラシックということなのでしょうか?となると、ジャズやポップスなどもあと500年くらいたてば、クラシックの仲間入りになるのでしょうか。いまひとつ、位置づけもあいまいです。
 元々、サクソフォーンという楽器は軍楽隊や、オーケストラのために考えられ、クラシックの世界で誕生し、JAZZという新しいジャンルの中で花開いたという歴史を持っているので、そういった面では、バイオリンなどの弦楽器や、トランペットやトロンボーンといった金管楽器、さらにはフルートやクラリネットといった他の木管楽器よりもジャンルとしてはボーダレスな世界の楽器なのかもしれません。もちろん、どんな楽器でも様々なジャンルで活躍されている方は数多く存在しますが、個人的にはこのサクソフォーンのたどった歴史は、ボーダレスで、いろいろなジャンルを超えて音楽を結び付けているのだと思っています。まだまだ歴史の浅い楽器だけあって、自由度も高く、様々なことにチャレンジすることが許される楽器だとも思っています。(アマチュアの私が言うのは非常におこがましいのですが)。
そこで、今日の一枚です。

ジャンルを超えて。



CINESAX
Jean=Yves Fourmeau Saxophone Quartet
Alain BEGHIN (打楽器)
Roger FUGEN (ドラム)
Rene Gailly CD87 159

このCDは、フルモーのカルテットによる、映画音楽集です。曲目はミッション・インポイッシブル (シフリン) をはじめとして、ピンク・パンサー (マンシーニ) 、マニックス (マンシーニ) 、ピーター・ガンのテ-マ (マンシーニ) 、ドクター・ノーのテーマ (ノーマン) 、皮の山高帽 (ジョンソン) 、雨にぬれても (バカラック) 、アマルコルド (ロータ) 、ラ・ストラーダ (ロータ) 、8 1/2 (ロータ) 、ムショーの3つの覚え書き (デレルー) 、トラヴェリング・アヴァント (アレッサンドリーニ) 、海辺の小部屋 (コスマ) 、シラノ・デ・ベルジェラク (プティ) 、42番目 (レグランド) 、アラビアのローレンス (ハール) 、ウェストサイド物語 (バーンスタイン) となっています。まさに映画音楽のオンパレードです。
 映画音楽というものもやはりボーダレス感を感じます。クラシカルでもあり、ポップスでもあり、という音楽が少なくありません。たとえば、ウエストサイド物語をポップスと判断するかクラシックとするかは、微妙なところではないでしょうか。 
 フルモーの演奏はやはり、彼ららしい、きっちりとした演奏です。映画音楽にしてみれば、多少か堅苦しかったり、表現が蛋白だったりとしますが、クラシックの表現としては大げさなアゴーギグを排した丁寧で、すっきりした演奏とも言えると思います。
 映画音楽をサクソフォーン・クヮルテットで聴いてみたい方、サクソフォーンの魅力をさらに感じたい方にオススメの一枚です。


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