2008年07月09日
それでいいのか?本当に。
梅雨も明けて本格的な夏。これからどんどん暑くなると思います。
さて、この土曜日(7月12日)に、作曲家、田中久美子先生の書いたサクソフォーンコンチェルトが、自衛隊の演奏会で疲労されるそうです。多少興味があるのですが、生憎、私は仕事でいけません。
私の所属する吹奏楽団、高松ウインドシンフォーニーは20回の記念定期演奏会の時に、委嘱作品である、「東洋の伝説」と言う曲を演奏しました。もちろん、委嘱作品なので初公開、世界初演の曲だったわけですが、契約上版権を買い取るということをしませんでした。我々が著作権を管理できるわけも無く、格安で書いてもらったこともあり、版権、その他の権利は全て作曲家の田中先生におまかせしました。そしてなんと、田中先生の所にオファーが来て、ついにこの「東洋の伝説」がフランスの出版社から出版されることになったそうです。我々のための委嘱作品が世界に向けて出版されることになったという話題は非常に嬉しいものです。委嘱作品と言う性格上、海外で出版されようが、曲の解説やライナーノーツには必ず、「高松ウインドシンフォニー委嘱作品」という内容がクレジットされることと思います。
しかしちょっと不安だったのは、以前、田中先生がフランスの出版社からオファーが来たので演奏のサンプルを送りたい、と言っていたこと。当然、我々が初演なので、我々以外の演奏は存在しません。フランスに送られたのは我々の定期演奏会の本番の演奏でした。よくよく考えると恐ろしいことです。あの演奏で、よく出版社も出版に踏み切ったものだと思います。 演奏した我々以上に我々の演奏を聞いて出版を決めた出版社のチャレンジに拍手、という感じでしょうか。でも、田中先生の曲自体が素晴らしい曲なので、出版される、という方が正しいのかもしれません。
コンクールなんかでどんどん取り上げてもらえたら嬉しいなー、などと思っています。
でも我々の演奏、それでいいのか?と思ってしまいます。(T^T)
そこで今日の一枚です。

FRENCH & AMERICAN MUSIC
Quartetto di Sassofoni Accademia
ICARUS Nuova Era 7139(輸入盤)
このCDは1984年に結成された、イタリアのアカデミア・サクソフォン四重奏団の演奏によるものです。このアカデミア・サクソフォーン四重奏団はイタリア・サクソフォン演奏者協会の設立メンバであり、古今の曲をレパートリにとりいれているのはもちろん、モリコーネなどのイタリアの現代作曲家とも親交が深いようです。
このアルバムはタイトル通り、フランスとアメリカの作品を取り上げたアルバムになっています。曲目はフランセの「小組曲」、デザンクロの「サクソフォン四重奏曲」、ガーシュウィン・メドレー 、P.ウッズの「3つのインプロヴィゼーション」、アヨの「ジャズ組曲」、S.ジョプリンの「ジ・エンターテイナー」 同じく「イージー・ウィナーズ 」と言った曲です。
演奏の方はフランスものの方は正直言って「これでいいのか?」と言う感じです。ひどい書き方をすると、「アンサンブルコンテスト地区大会、一般の部、銀賞」みたいな演奏です。楽譜どおり吹けてもいるし、そんなに悪くも無いのですが、アナリーゼが足りないというか、そんな印象と、強音と弱音、高音の時にアンサンブルの不安定さを感じさせます。ところが、一転、アメリカもの方になると、俄然いい感じになります。楽しさが伝わってくるような演奏で、アンサンブルの破綻も見られなくなります。
どちらかというと、後半のアメリカ作品のポップな方がこの団体には向いているのかもしれません。しかし、聴いてみて、フランスものとアメリカものの差は凄いを通り越してひどい?かもしれません。でも、フランスものでおもしろくない分、アメリカもので十分に楽しませてくれるアルバムです。
アメリカ系のポップなサクソフォーンアンサンブルを聴いてみたい方におすすめの一枚です
さて、この土曜日(7月12日)に、作曲家、田中久美子先生の書いたサクソフォーンコンチェルトが、自衛隊の演奏会で疲労されるそうです。多少興味があるのですが、生憎、私は仕事でいけません。
私の所属する吹奏楽団、高松ウインドシンフォーニーは20回の記念定期演奏会の時に、委嘱作品である、「東洋の伝説」と言う曲を演奏しました。もちろん、委嘱作品なので初公開、世界初演の曲だったわけですが、契約上版権を買い取るということをしませんでした。我々が著作権を管理できるわけも無く、格安で書いてもらったこともあり、版権、その他の権利は全て作曲家の田中先生におまかせしました。そしてなんと、田中先生の所にオファーが来て、ついにこの「東洋の伝説」がフランスの出版社から出版されることになったそうです。我々のための委嘱作品が世界に向けて出版されることになったという話題は非常に嬉しいものです。委嘱作品と言う性格上、海外で出版されようが、曲の解説やライナーノーツには必ず、「高松ウインドシンフォニー委嘱作品」という内容がクレジットされることと思います。
しかしちょっと不安だったのは、以前、田中先生がフランスの出版社からオファーが来たので演奏のサンプルを送りたい、と言っていたこと。当然、我々が初演なので、我々以外の演奏は存在しません。フランスに送られたのは我々の定期演奏会の本番の演奏でした。よくよく考えると恐ろしいことです。あの演奏で、よく出版社も出版に踏み切ったものだと思います。 演奏した我々以上に我々の演奏を聞いて出版を決めた出版社のチャレンジに拍手、という感じでしょうか。でも、田中先生の曲自体が素晴らしい曲なので、出版される、という方が正しいのかもしれません。
コンクールなんかでどんどん取り上げてもらえたら嬉しいなー、などと思っています。
でも我々の演奏、それでいいのか?と思ってしまいます。(T^T)
そこで今日の一枚です。

FRENCH & AMERICAN MUSIC
Quartetto di Sassofoni Accademia
ICARUS Nuova Era 7139(輸入盤)
このCDは1984年に結成された、イタリアのアカデミア・サクソフォン四重奏団の演奏によるものです。このアカデミア・サクソフォーン四重奏団はイタリア・サクソフォン演奏者協会の設立メンバであり、古今の曲をレパートリにとりいれているのはもちろん、モリコーネなどのイタリアの現代作曲家とも親交が深いようです。
このアルバムはタイトル通り、フランスとアメリカの作品を取り上げたアルバムになっています。曲目はフランセの「小組曲」、デザンクロの「サクソフォン四重奏曲」、ガーシュウィン・メドレー 、P.ウッズの「3つのインプロヴィゼーション」、アヨの「ジャズ組曲」、S.ジョプリンの「ジ・エンターテイナー」 同じく「イージー・ウィナーズ 」と言った曲です。
演奏の方はフランスものの方は正直言って「これでいいのか?」と言う感じです。ひどい書き方をすると、「アンサンブルコンテスト地区大会、一般の部、銀賞」みたいな演奏です。楽譜どおり吹けてもいるし、そんなに悪くも無いのですが、アナリーゼが足りないというか、そんな印象と、強音と弱音、高音の時にアンサンブルの不安定さを感じさせます。ところが、一転、アメリカもの方になると、俄然いい感じになります。楽しさが伝わってくるような演奏で、アンサンブルの破綻も見られなくなります。
どちらかというと、後半のアメリカ作品のポップな方がこの団体には向いているのかもしれません。しかし、聴いてみて、フランスものとアメリカものの差は凄いを通り越してひどい?かもしれません。でも、フランスものでおもしろくない分、アメリカもので十分に楽しませてくれるアルバムです。
アメリカ系のポップなサクソフォーンアンサンブルを聴いてみたい方におすすめの一枚です
Posted by のりくん at 18:08│Comments(0)
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