2008年05月20日
ペーパーレス時代は来るのか。
今日は比較的良い天気です。さて、以前から我々、ダッパーサクセーバーズの中で楽譜の管理が一つ大きな課題として論じられています。基本的に楽譜の収集、管理はダッパーイエロー氏に一任されているのですが、収集という点では何の問題も無いのですが、管理という点では課題が残されています。何とかしなければならないのですが、いまさら、衣装ケース3箱にも登る蔵書の整理をするとなると一大事です。欠けたパートのある曲は、楽譜を買いなおすしかないのですが、それも入れ替わりの激しいアンサンブル楽譜、廃盤、絶版になっている可能性も高いと思われます。
取り急ぎ行なわなければならないのは使用頻度の高い楽譜の整理と、これから購入する楽譜の管理です。
以前、メンバーで話合ったときに冗談交じりで出た話題は楽譜の電子化。データ化された楽譜をリムーバブルのメディアに記録し、楽譜に見立てたモバイルマシンに取り込んでそれを見ながら吹く、というものです。で、ペダルスイッチによって画面が切り替わり、楽譜の2枚目、3枚目と次々に送られていく、というもの。今の技術を持ってすれば、そんなに難しいこととは思えないのですが…。確か数年前電子譜面台として売り出されましたが、とても手が届くような価格でなく、やはり、楽譜という性質上、なかなか本の電子化ほど力を入れてくれそうに無いので期待は持てないかもしれません。どこかのメーカーさん、是非安価で購入できるように開発してください。
データ化すると、保管場所もコンパクトで済みます。衣装ケースを抱えて楽譜を持ち歩く必要もなくなると思うのですが。現在、一般に一部の楽譜自体は電子化されて、データにして持ち歩いたりしていますが、演奏者が見るときは必ず紙に印刷しなければ使い物にはなりません。楽譜のペーパーレス化を行なうためには明らかに表示するためのハードウエアが欠落していると思われます。これでは結局大量に紙が必要であることはかわりが有りません。まあ、紙で表示することが何百年も続いた世界です。
そう簡単に切り替われるものでもないとは思いますが、これから登場するアイデアや、技術にひそかに期待したいものです。楽譜通り演奏する、という概念ができたのも楽譜というものの存在が登場してから、かなりたってのことだったようなので、電子化ということにもそれなりの時間がかかるのかもしれません。
そこで今日の一枚。

バッハ/無伴奏チェロ組曲
ヨーヨー・マ
ソニークラッシク S2K 63203(輸入盤)
このCDは世界的なチェリスト、ヨーヨー・マ氏が他ジャンルのアーティスト作りあげた映像シリーズ『INSPIRED BY BACH』の録音音源です。 以前、この曲はT.SAXに編曲された清水靖晃氏のCDを紹介しました。
因みに映像版でのそれぞれの曲のパートナーは、庭園設計家ジュリー・メサヴィー氏(第1番)、18世紀の建築家ピラネージ氏(第2番)、振付家マーク・モリス氏(第3番)、映画監督アトム・エゴイアン氏(第4番)、歌舞伎俳優板東玉三郎氏(第5番)、アイスダンス、ペアの金メダリスト、ジェーン・トゥーヴィル&クリストファー・ディーン各氏(第6番)となっています。
楽譜の話になりますが、そもそも、現在の5線譜にいたるまでに様々な楽譜が存在していました。大体の流れを書いてみると、
動機譜(エクフォネティック譜)は 音楽のいくつかの基本的な動機(モティーフ)を文字や記号で表したものです。中世の東方教会の聖歌やユダヤ教聖歌の楽譜に用いられていました。
ネウマ譜というものは メロディーの動きを目で見えるように曲線や点をつかって具体的に表示します。このネウマ譜はグレゴリオ聖歌の表示法として有名ですが、日本の朗詠や、単旋律の音楽を示すのに用いられました。
文字譜はメロディーを作っている個々の音の高さを文字あるいは他の記号で表したものです。中世のころヨーロッパで用いられていましたし、アジアでも広く認められています。
タブラチュア譜(奏法譜)俗に言う、タブ譜のことです。 文字や数字などで、楽器の演奏法(弦楽器の弦を押さえる部分、指づかい、弾き方、管楽器の穴の開閉など)を表示するものです。15~17世紀のヨーロッパではリュート、オルガン、ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバなどの楽器のために各種のタブラチュア譜が用いられていました。日本の三味線文化譜というのも一種のタブラチュア譜と言えます。ギターやウクレレのためのポジション表というのもこれに含めることができます。
私は楽譜の歴史にはあまり詳しくないのですが、バッハ(J.S.バッハ)の時代には五線譜が一般的に使われていたようですが、まだまだ、スラーやアクセントといった細かな表記などは曖昧だったり、無かったりしたようです。また、リピートの回数や、リピートの時のヴァリエーションなども決まった形がなく、演奏家のアドリブによるところが大きかったようです。
さて、ヨーヨー・マの演奏は絶品です。私が語るにはもったいない演奏かもしれません。確実なテクニックと、素晴らしい音楽性で円熟した演奏を聞かせてくれます
取り急ぎ行なわなければならないのは使用頻度の高い楽譜の整理と、これから購入する楽譜の管理です。
以前、メンバーで話合ったときに冗談交じりで出た話題は楽譜の電子化。データ化された楽譜をリムーバブルのメディアに記録し、楽譜に見立てたモバイルマシンに取り込んでそれを見ながら吹く、というものです。で、ペダルスイッチによって画面が切り替わり、楽譜の2枚目、3枚目と次々に送られていく、というもの。今の技術を持ってすれば、そんなに難しいこととは思えないのですが…。確か数年前電子譜面台として売り出されましたが、とても手が届くような価格でなく、やはり、楽譜という性質上、なかなか本の電子化ほど力を入れてくれそうに無いので期待は持てないかもしれません。どこかのメーカーさん、是非安価で購入できるように開発してください。
データ化すると、保管場所もコンパクトで済みます。衣装ケースを抱えて楽譜を持ち歩く必要もなくなると思うのですが。現在、一般に一部の楽譜自体は電子化されて、データにして持ち歩いたりしていますが、演奏者が見るときは必ず紙に印刷しなければ使い物にはなりません。楽譜のペーパーレス化を行なうためには明らかに表示するためのハードウエアが欠落していると思われます。これでは結局大量に紙が必要であることはかわりが有りません。まあ、紙で表示することが何百年も続いた世界です。
そう簡単に切り替われるものでもないとは思いますが、これから登場するアイデアや、技術にひそかに期待したいものです。楽譜通り演奏する、という概念ができたのも楽譜というものの存在が登場してから、かなりたってのことだったようなので、電子化ということにもそれなりの時間がかかるのかもしれません。
そこで今日の一枚。

バッハ/無伴奏チェロ組曲
ヨーヨー・マ
ソニークラッシク S2K 63203(輸入盤)
このCDは世界的なチェリスト、ヨーヨー・マ氏が他ジャンルのアーティスト作りあげた映像シリーズ『INSPIRED BY BACH』の録音音源です。 以前、この曲はT.SAXに編曲された清水靖晃氏のCDを紹介しました。
因みに映像版でのそれぞれの曲のパートナーは、庭園設計家ジュリー・メサヴィー氏(第1番)、18世紀の建築家ピラネージ氏(第2番)、振付家マーク・モリス氏(第3番)、映画監督アトム・エゴイアン氏(第4番)、歌舞伎俳優板東玉三郎氏(第5番)、アイスダンス、ペアの金メダリスト、ジェーン・トゥーヴィル&クリストファー・ディーン各氏(第6番)となっています。
楽譜の話になりますが、そもそも、現在の5線譜にいたるまでに様々な楽譜が存在していました。大体の流れを書いてみると、
動機譜(エクフォネティック譜)は 音楽のいくつかの基本的な動機(モティーフ)を文字や記号で表したものです。中世の東方教会の聖歌やユダヤ教聖歌の楽譜に用いられていました。
ネウマ譜というものは メロディーの動きを目で見えるように曲線や点をつかって具体的に表示します。このネウマ譜はグレゴリオ聖歌の表示法として有名ですが、日本の朗詠や、単旋律の音楽を示すのに用いられました。
文字譜はメロディーを作っている個々の音の高さを文字あるいは他の記号で表したものです。中世のころヨーロッパで用いられていましたし、アジアでも広く認められています。
タブラチュア譜(奏法譜)俗に言う、タブ譜のことです。 文字や数字などで、楽器の演奏法(弦楽器の弦を押さえる部分、指づかい、弾き方、管楽器の穴の開閉など)を表示するものです。15~17世紀のヨーロッパではリュート、オルガン、ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバなどの楽器のために各種のタブラチュア譜が用いられていました。日本の三味線文化譜というのも一種のタブラチュア譜と言えます。ギターやウクレレのためのポジション表というのもこれに含めることができます。
私は楽譜の歴史にはあまり詳しくないのですが、バッハ(J.S.バッハ)の時代には五線譜が一般的に使われていたようですが、まだまだ、スラーやアクセントといった細かな表記などは曖昧だったり、無かったりしたようです。また、リピートの回数や、リピートの時のヴァリエーションなども決まった形がなく、演奏家のアドリブによるところが大きかったようです。
さて、ヨーヨー・マの演奏は絶品です。私が語るにはもったいない演奏かもしれません。確実なテクニックと、素晴らしい音楽性で円熟した演奏を聞かせてくれます