2008年04月17日

レアもの。

 先日、親が市場で季節の果物、苺を買ってきました。品種はあすかルビー。関西方面では結構有名な高級品種。地元香川県では「幸の香」、「女峰」が、よく作られている品種です。特に「女峰」は、酸味が少し強い品種で、洋菓子にのせたり、ワインにされたりする高級品種らしいです。最近は苺大福に入っていたりします。親が今日買ってきたのはお遣い物にするためなので私の口には入らないかもしれません。高級なレアものなのです。人間、結構レアもの、とか、高級品という言葉に弱かったりします。
 私はレアでも高級品でも不味いものは存在し、良くないものも存在すると思っています。それでもレアと言う言葉には多少反応してしまったりします。私の持っているソプラノサックスも多少レア、オーディオのアンプやスピーカー、CDプレーヤーも多少レア。ただ、これらのレア品は実物を確認して自分がいい物と判断して購入した後でレアだったことが判明したものです。まあ、逆も真なりでもしかしたら、レアものだからいいのかもしれませんが。その辺難しい判断です。
そこで今日の一枚。

サクソフォンの玩具箱
SAXOPHONE'S TOY SHOP&AUDIO CHECK TRACKS
木原 崇
柳澤管楽器株式会社 クラブ・ラ・ボエーム B-3001

このCDは自分のソプラノサックスを買ったときに楽器屋さんがおまけでくれたものです。当時、結構レアなCDでした。というのもほとんどプライヴェート・レーベル、マニアックな内容というものだからです。当時、柳澤のサックスの開発に携わっていた木原氏が楽器をソプラノ、アルト、テナー、バリトンと全種類も誓えて、MTR(マルチトラックレコーディング)にて録音したもの。つまり、カルテットの曲でも、全て木原氏の演奏によるもの。
 楽器、奏者が統一されているため、少し不思議なぐらいの統一感のある表現や、発音を聴くことが出来ます。ちょっと残念なのはミキシングや、サウンド作りの仕方のためだと思うのですが、音作りがスタジオで作られたサウンドっぽくなっているところ。もう少しホールトーンに近い作りにして欲しかった気もします。楽器の性質なのか、木原氏のカラーなのか、録音の関係なのか、音の輪郭がはっきりしている反面、音色に柔軟性が無い気もしてしまいます。
 しかしながら、その完璧なテクニックと丁寧な曲作りは素晴らしいものです。当時としては(現在でも?)珍しかった三浦真理さん作曲の「ティータイムの画集」が全曲収録されていて、資料価値としても貴重です。また、日本語のナレーションつきでイベールの「物語」(アルトサクソフォーン・ソロ版)が収録されています。
普通の流通ルートに乗らないCDなので手に入りにくいものだと思います。多分、手に入れようと思えば、ヤナギサワに問い合わせるか、販売会社のプリマ楽器に問い合わせるかぐらいしか方法が無いかもしれません。
 サクソフォーンを演奏する全ての方、ヤナギサワの楽器の音色を聞いてみたい方、サクソフォーン好きでしかもオーディオ好きな方にオススメの一枚です。


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