2010年02月01日

弦楽セレナード漬け、その3。

さて、弦楽セレナードの
音源を聴いていくと、

乱暴に言えば演奏に大きく分けて2種類があるような
気がしています。

一つは、フルオケの弦楽セクションが弾いたもの。

もう一つは、弦楽アンサンブルが弾いたもの。


どちらも同じ様に思えるかもしれませんが、
私は個人的にこの二つに違いを感じています。
次回も含め、それはおいおい、書くとして、

今回も弦楽セレナードの音源。

そこで今日の一枚です。


弦楽セレナード漬け、その3。


チャイコフスキー/弦楽セレナード
アレンスキー/チャイコフスキーの主題による変奏曲
ジョン・バルビローリ指揮
ロンドン交響楽団
東芝EMI TOCE-14234


このCDはバルビローリ指揮の弦楽セレナードと、アレンスキーが収録されたもの。ロンドン交響楽団の演奏。間違いなく、フルオケの弦楽セクションが大人数で弾いています。
バルビローリはイタリア人の父と、フランス人の母を持ち、イギリスで生まれた人。元はチェリスト。そのためかどうかは判りませんが、イタリア歌曲のようなこってりとした歌いまわしや、フランス流のエスプリとも取れる謡回しが各所に聞かれます。ただ、何故かそれをきっちりとしたテンポの中に無理やりのように収めていこうとする感覚を覚えるのは私だけでしょうか?また、旋律線のしっかりとした演奏を聞かせてくれますが、その反面、パート同士の間に乖離が感じられることが。このあたりは、トレードオフなのかもしれませんが、熱狂的に、この演奏をいい、と感じることは出来ませんでした。
でも、この独特の謳いまわしは、聴くと癖になるかもしれません。
バルビローリの歌を感じたい方にオススメの一枚です。
バルビローリの歌をチャイコフスキーで楽しみたい方にオススメの一枚です。


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