2007年12月11日

はじめのイメージ。(2004年2月25日の記事改訂版)

注:この記事は2004年2月25日の記事を加筆修正したものです。


初対面の時の最初の印象は大切だと言います。
実際、はじめにこの人はこんな人、と決めてしまうと、そこからの会話から抜け出せなくなるので、益々、そのイメージが固定化されてしまいます。
私自身は、容姿のせいか、目つきのせいか、はたまた本当に人間性の問題なのかは判りませんが人からよく、とっつきにくい、恐そう、話し掛けにくい、と言われます。
思うのですが、話し掛けやすい人って言うのは、案外、話し掛けてくれる人、だったりします。
いずれにしても、相対的なものだったり、自分の作り出したイメージを固定化していたりするので、時には人に対する見方を転換してみることも必要だということでしょうか。
さて、イメージの固定化といえば、今日の一枚は、まさにそれ。
今日の一枚は、

レスピーギ/ローマ三部作(リンク先のCDは再発された廉価版です。)
(「ローマの松」「ローマの祭」「ローマの噴水」)
シャルル・デュトワ指揮
モントリオール交響楽団
LONDON(ポリドール)F35L-21014

このCDは、同じ内容のLPも持っています。巷のオーディオマニアにとっては、このLP版は、CDよりもLPのほうが音が良いことを実証できる名盤なのだそうですが、私は気にして聞いたことはありません。なにせ、今はLPが聞けない状況なので。
購入した時はCDアルバム1枚が平気で3500円もした時代でした。
今は、大概、2000円前後です。
この後、同じ曲目の、ムーティー指揮:フィラデルフィアとか、
トスカニーニ指揮:NBCといったものも購入しましたが、どれもイマイチに感じてしまいます。全て、わりと名盤との評価の高いものなのですが、はじめに買ったのが、デュトワ版なので、それと比べて、何か違う、と思ってしまうのが原因です。
 ムーティー版は、派手な音色はこの曲にぴったりなのですが、テンポが少し遅いと感じてしまいます。さらに、強奏時に細かいアンサンブルが聞き取りづらい部分や、音が、飽和しきってしまうところを感じてしまうところが残念です。
 トスカニーニ版は、録音が古く、モノーラル録音なのですが、技術的にも、色彩感的にも、ステレオ録音と比べて遜色を感じないほどすばらしいのですが、金管楽器の血管の切れそうな音が時折聞こえるのは、鬼気迫るものがあっていいと感じる反面、演奏に余裕が無いと感じたりもします。テンポ的には、わりと前へ、前へと流れるスムーズな感じ。
 デュトワ版は、クリアーで色彩感豊か。演奏の細かいディティールまで描き出した、緻密な絵画と言う感じでしょうか。テンポもわりと小気味良く流れていると思います。ただ、どーんと行きましょう、的なフォルテが無いので物足りなく感じる人もいると思います。
 つまり、私は、デュトワ版を聞きすぎたために、後の演奏に違和感をおぼえるようになってしまいました。
 第一印象は、人に対してだけでなく、何事にも影響を及ぼしていると実感する出来事です。
とは言え、上の3つの版はどれもすばらしい演奏です。機会があれば、是非聞き比べてみてください。


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