2008年01月16日

年度の終わり。

 1月行った、2月逃げた、3月去ったとよく言いますが、一月ももう半分以上が終わってしまいました。すぐに年度末がやってきます。
 年末にしろ、年度末にしろ、たかが一日日が変わるだけなのに大抵の人が特別扱いをします。それなりに意味があって特別扱いをするのなら良いのですが、お祭り騒ぎをしたいだけ、無意味にイベントを増やしたいだけの人も大勢いて、それはちょっと…と思ったりもします。
 日々、年末や年度末のように日が移り変わることを大切に捉えていければ一番良いのでしょうが様々なことに忙殺される日常では、そうもいかないのかもしれません。そこで、せめて、何かの節目だけでも、ということになるのでしょうか。
さて、そこで今日の一枚。

Holst/The Planets
Elgar/Pomp&Circumstance
サー・ゲオルグ・ショルティー指揮
ロンドンフィルハーモニーオーケストラ
LONDON 430 447-2(輸入盤)

このCDは、イギリスの作曲家、ホルストとエルガーの最も代表的な作品を収録したものです。惑星の方は、今話題の木星を含む組曲ですが、今日は、威風堂々の方を取り上げます。
 この曲、卒業式で使われるクラシックベスト・10に間違いなく入るであろう曲です。ファンタジアのドナルドダックが登場するノアの箱舟にも使われている曲です。曲のタイトルはシェークスピアの作品の「オセロ」から引用されています。エルガーの登場まで作曲家と言う人材に枯渇していたイギリスにとって、まさにエルガーは偉人と称される人です。当時の国王であったエドワード七世が中間部の旋律(あの有名な旋律)が流れると、その威厳に起立したため、側にいた聴衆がこれにならって全員起立したという逸話が残っている曲です。後に国王は作曲者のエルガーに、歌詞がないのかと質問したそうです。後に国王の戴冠式を祝う「戴冠式頌歌」を発表し、その中に「希望と栄光の国」という歌詞でこのメロディを使いました。その後「希望と栄光の国」は、第2の国歌と呼ばれ、イギリスで親しまれる曲となりました。
 あの、荘厳さと高貴で美しいメロディーが卒業式に使われるようになった所以なのかもしれません。 
エルガーもサーの称号を受けており、このCDでは、サーの称号を受けたショルティーが指揮をするという、イギリス人なら涙するであろう組み合わせです。
 イギリス好きな方、卒業式に流れる美しいあのメロディーを聞いてみたい方、また、惑星を全曲聞いてみたい方にもオススメ一枚。



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