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Posted by あしたさぬき.JP at

2008年01月03日

好みとは。

この記事は2004年3月17日に書かれた記事を加筆修正したものです。


 私はお酒を一滴も飲みません、いや、正確には飲めません。一般の日本人における定説どおり、アルコール分解酵素の一つが確実に欠落しているようです。なので、味が嫌いというわけではないのですが、リアル○ールドとかの清涼飲料水も飲めません。あの手のドリンクには微量のアルコールが入っているようで、以前、軽い酔っぱらい状態になって、ひどい目に遭いました。多分、車に乗ってあの状態で飲酒検問を受けたら、間違いなく酒気帯び運転でつかまっていたことでしょう。そんな時なにをどれぐらい飲んだか聞かれて、リ○ルゴールドを一本…とか言って信じてもらえるかどうか。
 私は結構甘い物好きで、特に小豆を使った餡の入ったものが大好きです。三笠饅頭(関東で言うとドラ焼き?)、大判焼き(関東では今川焼きかな)なども大好きです。渋ーいお茶とともにぱくつくとなんともいえない幸せな気分。決してジジくさいいわけではありません。考えてみれば、何故、三笠や、大判焼きが好きになったのかさっぱりわかりません。きっと何か理由があったのでしょうが、それも思い出せません。初めて食べた時と言うのも記憶には無いのです。でも、いつからか大好きなのです。
 人の好みというのは、それぞれ奥が深いものがあります。なぜ、それが好きかと聞かれて、明確に答えが出ない時もあります。時折、ギョッとしたものを好む人もいますが、その感覚を他人が理解することもかなり難しいことだと思います。
さて、そこで今日の一枚、今日の展覧会の絵。
そうそう、忘れてました。昨年年末から始まった「展覧会の絵」企画、年をまたいで掲載して、今日で10回目です。(パチパチ)多くの反響をいただき、ありがたい限りです。また、時折、残りの展覧会の絵も紹介したいと思いますが、今回は今日で一旦企画の終了にします。では、

シャルル・デュトワ指揮/モントリオール交響楽団
チャイコフスキー/1812年、スラヴ行進曲
ムソルグスキー/禿山の一夜
LONDON(ポリドール) FOOL-23018

このCDは、間違いなくマイ・ベストCDです。基本的に私はデュトワ/モントリオールの演奏が大好きなのです。細部まで綺麗に見渡せるアンサンブルと、すっきりとした音色、柔らかく溌剌とした音のイメージ、全てにおいて私は大好きです。
 演奏は、溌剌とした印象。艶やかですが、それなり重厚感も感じます。全体にさらっとした感じでテンポは前に流すようによどみない感じです。よく、デュトワという人はフランス音楽専門のように見られがちですが、ロシア物はロシア物らしく、ドイツ物はドイツ物らしく聞かせてくれます。
 プロムナードもそれぞれに色彩感が溢れています。古城のソロはアンセルメ盤よりはややテンポが遅いものの、全体のイメージは近いものがあります。サックスのソロも美しいのですが、少し注文をつけるならちょっと若々しすぎるような気がします。もう少し寂れた古城の雰囲気があれば、と思います。
ババ・ヤーガーは、スピード感溢れ、まさに鬼気迫る感になっていて、キエフの大門との間は開けません。キエフの旋律の4小節ごとの後半2分音符は和音として改めて吹きなおす感じです。
イメージとしては、キャンバスの上にアクリル絵の具で描かれた写真のような細密画と言った感じでしょうか。旋律をきちんと聞かせながらも巧みにブレンドされた音色を聞かせてくれます。その他、すばらしいのは音程がこれ以上はないほどすばらしくあっていること。どんな巨匠の指揮でも、音程のばらつきは感じる部分があるのですが、この演奏は、キエフの大門の金管楽器など、オルガンかと思うぐらい、すばらしい音程と、アインザッツです。
 随分前ですが、デュトワ/モントリオールの演奏会を聞きに言った時、指揮をしながら、大声で歌うデュトワ氏にちょっとビックリしました。このCDでも時折歌声が聞けます。(笑)
 標準の演奏として、これから展覧会の絵を演奏しようとする方のお手本としてオススメの一枚です。
  

Posted by のりくん at 22:09Comments(0)今日の一枚

2008年01月03日

原点に帰ると。

この記事は2004年3月16日の記事を加筆修正したものです。
 今日はダッパーの新年練習はじめ。 新年、明けていろいろなことに対しても新しい気持ちで取り組みたいと思ったりするのですが、このじき、一度振り返って原点からスタートするのにもいい時期なのかもしれません。
 そこで、今日の一枚、今日の展覧会の絵。

ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/
        ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ラヴェル/ボレロ、ドビュッシー/海
グラモフォン
(ユニバーサルクラシック、ポリドール) UCCG-3317

ここで、カラヤン/ベルリンフィルは、前にやったじゃないか、と言う野暮な話はしないで下さい。実はこちらの方が古い演奏の盤なのです。私が中学校の時にはじめて聴いたのはこの演奏でした。当時は、CDなどではなく、レコードで、それを友人にカセットテープに録音してもらい、聞いていました。今でもそのカセットテープがありますがテープがもう駄目になっていて、聴くに耐えないものになってしまいました。私にとって「展覧会の絵」の原点でもあります。
 演奏の方は、こちらの方が遅いテンポでゆったり進む場面が多い感じです。ただ、新しい録音と、ほとんどテンポに違いがない部分もあり、その部分に関して言えば、どちらも、全くといっていいほど、同じテンポです。演奏年代には20年以上の隔たりがあるのに、このテンポの再現は恐ろしいほどです。プロムナードは全体に遅めですが、それぞれは色彩感豊に演奏されています。古城のサックスソロは、新盤と同じ、ダニエル・デファイエ氏による美しく甘美な音色です。古城もこちらの方がテンポが遅く、どちらかと言うと、寂れた城のイメージとしてはこちらに軍配が上がるかと思います。
アチェルランドはあまり極端にやらない傾向です。ババ・ヤーガーとキエフの大門の間は、やはりカラヤンらしく盛大に開けます。
キエフの旋律の4小節ごとの後半は、トランペットの主旋律のみが、旋律の流れとして吹いて、後はそれにはっきりと和音をつける感じです。トランペットは、新盤と違い派手なビブラートを使っています。
全体的には少し大上段に構えた感じの演奏で、オケの主張にカラヤンが妥協したとも感じられる部分もあるような気がします。緻密さで言えば新盤の方が明らかに整理された緻密な演奏ですっきりした印象を受けると思います。
 イメージとしては、巨大なキャンバスに向かい、多少扱いにくい高級な筆を時折力でねじ伏せながら、描ききった絵。
 デファイエ氏のゆったりとした甘美な演奏を聞きたい方にオススメ。(私は断然このテンポの方が好みです。)また、初めて展覧会の絵という曲に触れる方にもオススメの一枚。
 

  

Posted by のりくん at 18:22Comments(0)今日の一枚